ハムストリングスの調整

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Hamstrings disorders

ハムストリングスの障害

ハムストリングスの障害として挙げられるのが、 「膝の痛み」「肉離れ」「筋肉の攣りや張り」
「坐骨神経痛」「鵞足炎」「半月板損傷」などなど

それぞれに合わせた治療プランを作成しなければ良い結果は生まれません。
当院で行っている幾つかの視点をご紹介いたします。

スポーツ障害も慢性疾患でもこれから紹介する治療方法の組み合わせを変えることで同様に対応できます。

半月板損傷

半月板損傷には、内側ハムストリングスと言われる筋肉のうち、半膜様筋という筋肉が大きく影響します。

サッカーやスキー・マラソンなどのスポーツに見られる障害でもあり、変形性の膝関節症など加齢による障害でも見られる痛みです。

膝の痛み

 
半腱様筋は平行筋と呼ばれ、筋繊維が真っ直ぐなのに対し、半膜様筋は羽状筋と呼ばれ、適度な張力がないと収縮力が弱くなる特性があります。

ですが、筋肉の起始部である骨盤に偏位が起きてしまうと、上記の特性が崩れてしまい、筋収縮に差が生まれてしまいます。
簡単に言うと、通常真っ直ぐについている筋肉が捻じれてしまうと筋肉の収縮がしづらくなるという事です。

また、この半腱様筋と半膜様筋は筋線維の数も異なるため、神経障害が起こった際の筋肉の影響も変わってきます。これは年齢に関係なく起こる話なので、お年を召した方にも関係してきます。

こういった内側ハムストリングスと一つにまとめてしまっては見えない問題点がこの半月板損傷の背景に隠れていることがあります。
 

肉離れ・筋肉痛

接触競技ではないスポーツにおける肉離れではハムストリングスのうち大腿二頭筋が圧倒的に多いとされています。

ハムストリングスの機能は、大臀筋と同じ股関節の伸展筋です。
大臀筋の機能が低下した際に負荷がかかるハムストリングスですが、その大臀筋と二頭筋の走行の類似点が肉離れの再発を防ぐ

ハムストリングスの肉離れ

 
大臀筋の機能が低下する状態の一つに、起始部である腸骨の回旋(EX腸骨)があります。
理由は、筋肉の走行が伸展する力よりも外転する力に近い走行に変わるからです。

その際に半腱様筋が伸展する機能として高い位置に来るのですが、内転筋でもある半腱様筋よりも伸展筋かつやや外転する能力のある大腿二頭筋を使う方が、股関節の伸展した際に体を安定させやすくなります。

しかし、二頭筋はその時に同時に筋収縮の抑制もかかっている場合が多いのです。

それは、先ほどの骨盤の回旋(EX腸骨)の時に、大内転筋が収縮していることが多く、その拮抗筋の大腿二頭筋は収縮しづらい神経反射が同時に働くため、力を入れたいという刺激と、力を抜こうとする反射とを同時に受けています。

結果肉離れを起こしてしまいます。
癖づいている方は、このケースが非常に多いです。
 

より速く走るために

痛みだけでなく、もっと速く走りたいという方には、細かい動作分析からサポート致します。

「マラソンの走り」という動作は、速く走る為の動作の研究が進んでいるのと、左右の足が同じ動きをするために「速くする」という答えをこちらで持っていますが、球技などにおける走りは、次にどんな動作が必要か、によって答えが変わってきます。
皆様からのフィードバックなしには答えを導き出せませんので、トライアンドエラーを繰り返しながら答えを探していきます。

運動

 
例えば、フットサルとハンドボールでは上半身の使い方は異なります。
それは手でボールを持つのか持たないのかという目的によって体の使い方が変わるからです。

その他にも、400mスプリントの選手と、野球の走者も走り方は異なります。
カーブの曲がり方に差があるからです。

幾つからの例のように目的によって適した動作は異なるため、ハムストリングスもその動作に合わせて出力を調整したり、臀筋やふくらはぎの筋肉との協働する中で出力調整が必要になります。

目的の把握と、その際にどう言った動きの癖があるのかを確認し、その癖のどこに身体の異常が含まれているのかを検査治療を行いながらパフォーマンスアップのサポートを行います。
 

膝の痛み 半月板損傷には半腱様筋と半膜様筋の構造の違いを理解した協働運動が必要詳しくは下記の「筋繊維の構造からみた調整」を参照してみてください 肉離れ 肉離れ・筋肉のつっぱりには、仙腸関節の変位による筋の伸長差が関与詳しくは下記の「筋肉の起始停止部による影響」を参照してみてください より早く走る より速く走れる身体作りには、腱反射も利用した神経促通が必要詳しくは「筋繊維の構造」「運動単位」の項目を参照してみてください

Point

特徴

半腱様筋:紡錘筋(平行筋)
半膜様筋・大腿二頭筋:羽状筋

筋収縮のスピードに強い紡錘筋(半腱様筋)と、筋力は強いがスピードが遅く、筋の伸張度に影響を受ける羽状筋(半膜様筋・大腿二頭筋)とに分けることができます。

 
筋繊維の種類
 

筋肉は白筋と赤筋というミオグロビンの量による差において速筋と遅筋に分けられる分類もあれば、今回説明したように筋繊維の並び方によって幾つかの種類に分けられるものもあります。
 ハムストリングスは、内側にある半腱様筋と半膜様筋、外側にある大腿二頭筋に分けることができますが、それぞれ筋繊維の並び方が異なります。

 ランニング動作における筋断裂(肉離れ)には筋繊維の特徴も影響を受けますので、当院では、この筋繊維の方向によって起こる異常も調整していきます。

二関節筋だが、関与しているのは4つの関節

骨から骨に付着する筋肉がその間で大別された二つの関節をまたぐことで、二関節筋という分類がされています。
股関節と膝関節をまたぐハムストリングスは、実際には仙腸関節・股関節・膝関節・脛腓関節と複数の関節が関与します。

 
骨盤の偏位と筋肉の収縮
 

一例として挙げてみます。

 坐骨から始まるハムストリングスは、基本解剖学にのっとると、半腱様筋が最も坐骨の後面に付着し、その奥でやや外方に大腿二頭筋、さらに奥でやや内芳に半膜様筋が付着します。

 仙腸関節の例と同様に、脛腓関節も関与し、捻挫後にハムストリングスの筋力が減少することもあるため、その場合には、足首の治療も必要になります。
 骨盤が回旋(仙腸関節と股関節の機能)すると起始部である坐骨の位置が変化し、ハムストリングスの起始部の関係性が崩れてしまいます。

 実際に右の腸骨が左回旋したとしましょう。(図を参照)
 坐骨は外方へと倒れ、半腱様筋は外側に、半膜様筋は内側にずれてしまいます。
これによって、膝の内側の痛みとして出ることになったり、半腱様筋だけが使われ、三本の矢構造が崩れ、肉離れにもつながります。

それぞれの筋肉と運動ニューロンの関係から筋肉の出力を調整

「筋繊維の数でパワーを生む」大腿二頭筋と、「筋繊維の角度で利点を持つ」半腱様筋は、運動単位も異なる

 
運動ニューロン
 

運動単位というのは、一つの運動ニューロンが支配している筋繊維の数のことをいいます。
一つの運動ニューロンが支配する筋繊維が少ない方が、繊細の動きを可能にできます。
逆に、一つの運動ニューロンによって多くの筋繊維を支配していると大きな力を発揮しやすくなります。

羽状筋である二頭筋は筋繊維の数が多くなる分、筋出力を大きくできますが、その際に、神経が障害されていると、運動ニューロンによって支配されている筋繊維も影響を受けるため筋出力が低下します。

神経の障害において二頭筋の方が影響を受けやすいのはこの影響だと感じています。

転倒した時の手の骨折がその後におけるハムストリングスの緊張に影響することもあります。

手の怪我自体がハムストリングスまで影響を与えてしまうことは稀ですが、運動連鎖の視点を持つと、離れた問題点が影響を及ぼしている事実に気づくことはたくさんあります。

 
運動連鎖
 

離れた問題点を見つける簡単な方法は、今抱えている症状や過去に痛めたことのある場所や、過去の事故や怪我・手術の既往歴が重要となります。

自分では関係ないと思っていたことも、影響の大小の差はあれど必ず関わってきますので、お伝えください。

症例ブログのうち、ハムストリングスについて細かく記載したものはこちら
その他、下肢の症例についてはこちら
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